LANケーブルを自作できると、必要な長さで配線をスッキリ整理できるだけでなく、通信の安定性も自分の手でコントロールできます。
とはいえ、「圧着工具」や「RJ45プラグ」と聞くと少し専門的に感じる方も多いでしょう。実際、正しい手順を知らずに作ると、ネットが途切れたり通信速度が落ちたりといったトラブルが起きることもあります。
この記事では、LAN圧着工具とRJ45プラグの選び方、そして失敗しない配線のコツを、DIY視点でわかりやすく解説します。
家庭内LANを自作してみたい方、ケーブル整理をしたい方はぜひ参考にしてください。
LAN圧着工具とは?基本構造と役割
LAN圧着工具(LAN Crimping Tool)は、ケーブルの先端にRJ45プラグをしっかり固定するための専用工具です。
見た目はペンチに似ていますが、LANケーブル専用の溝とカッターが内蔵されており、1本で「切断」「被覆剥き」「圧着」が行えます。
圧着工具の主な機能
- 切断機能:ケーブルを必要な長さにカット。
- ストリップ機能:外側の被覆を一定の長さで剥く。
- 圧着機能:RJ45プラグの金属ピンを押し込み、芯線を確実に接続。
この3工程が1つの工具で完結するため、初心者でも安定した品質のケーブルを作りやすくなっています。
RJ45プラグの種類と選び方
RJ45プラグはLANケーブルの端に取り付ける接続端子で、パソコンやルーターと物理的に接続するためのパーツです。
一見どれも同じように見えますが、実はケーブルの種類(単線・より線)やカテゴリ(CAT5e/CAT6など)によって使い分けが必要です。
単線用とより線用の違い
- 単線用:1本の太い銅線を使用。固定配線向け(壁内配線など)。
- より線用:細い銅線を撚り合わせたケーブル。柔軟で機器配線向け。
間違ったタイプを使うと、ピンがうまく刺さらず通信が不安定になるので注意しましょう。
カテゴリ対応も重要
ケーブル規格(CAT5e、CAT6、CAT6Aなど)に合ったプラグを選ぶことで、通信速度とノイズ耐性が確保されます。
特にCAT6以上ではシールド付き(STP)プラグを選ぶと、電磁ノイズに強く安定した通信が期待できます。
LANケーブルの作り方【初心者でもできる手順】
それでは、実際にLANケーブルを自作してみましょう。
ここでは一般的なストレート配線(T568B方式)を例に解説します。
1. ケーブルを必要な長さにカット
圧着工具のカッターで、必要な長さにLANケーブルをカットします。
あまりギリギリにせず、少し余裕をもっておくと後で取り回しがしやすくなります。
2. 外側の被覆を剥く
工具のストリップ機能を使い、ケーブルの外皮を約2.5cm剥きます。
中から4対8本の芯線(オレンジ、緑、青、茶)が出てくるので、ねじれを軽くほぐして整えましょう。
3. 芯線を配列順に並べる
T568B方式の並び順は以下の通りです。
①白/オレンジ
②オレンジ
③白/緑
④青
⑤白/青
⑥緑
⑦白/茶
⑧茶
順番を間違えると通信が成立しないため、ここは慎重に確認します。
4. 芯線をまっすぐに整えてカット
プラグに入れやすいよう、芯線をまっすぐに伸ばして先端をそろえ、約1.3cm残してカットします。
バラつきがあると接触不良の原因になります。
5. RJ45プラグに挿入
芯線を順番どおりに整えたまま、RJ45プラグの奥までしっかり差し込みます。
外皮がプラグの中まで少し入るようにしておくと、固定後の強度が上がります。
6. 圧着する
圧着工具のRJ45スロットにプラグをセットし、ハンドルをしっかり握り切ります。
金属ピンがカチッと音を立てて沈めば、圧着完了です。
7. 通信テスト
完成したら、LANテスターで導通を確認します。
テスト結果がOKなら、世界に1本だけの自作LANケーブルが完成です!
ありがちな失敗と対処法
自作LANケーブルでは、ちょっとしたミスが通信不良の原因になることがあります。
以下の3つは初心者が特にやりがちなミスです。
芯線の順番ミス
T568Bの並び順を一箇所でも間違えると、リンクランプが点灯しません。
圧着前に配列を指で確認する習慣をつけましょう。
芯線の差し込み不足
芯線がプラグの奥まで届いていないと、ピンが刺さらず接触不良になります。
プラグの透明部分で芯線の先端が見えるかを必ず確認しましょう。
被覆が短すぎる
外皮を剥きすぎると、内部で線が曲がって折れやすくなります。
固定力が弱まり、抜けやすくなるため注意が必要です。
作業効率を上げるちょっとしたコツ
LANケーブルづくりも慣れてくるとスピードアップできます。
作業効率を上げたい方は、「DIY作業効率を上げるコツ(道具管理・作業順序など)」 の記事も参考になります。
道具を整理しながら作業するだけで、ミスを減らし、仕上がりの精度も上がります。
また、圧着作業の基礎を知りたい場合は、「圧着端子セットの選び方と失敗しない使い方完全ガイド」 もチェックしておくと安心です。
配線の「かしめ方」は、LANケーブルでも共通の考え方です。
電動工具を組み合わせた配線整備
家庭のLAN配線では、壁の配線やモール固定などに電動工具を使う場面もあります。
その際に便利なのがドリル系ツール。
穴あけ位置や強度を考えると、「電動ドリルとインパクトドリルの違いと選び方【DIY初心者でも失敗しない!】」 のような基礎知識を押さえておくと、後のトラブルを防げます。
LANづくりと電動工具の知識を組み合わせることで、配線作業の自由度が一気に広がります。
まとめ
LAN圧着工具とRJ45プラグを使えば、市販ケーブルでは難しい「ちょうどいい長さ・確実な接続」が実現できます。
最初は配列や差し込みに戸惑うかもしれませんが、慣れれば簡単で、家庭内ネットワークをすっきり整理できます。
圧着の正確さは通信の安定性に直結します。焦らず丁寧に作業し、確実な接続を心がければ、あなたのLAN環境もプロ顔負けの仕上がりになります。



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