電気工事のDIYに挑戦する人が増えていますが、その中には「正しい手順を知らないまま」作業してしまうケースが少なくありません。
電工資格者として実際に現場に立ってきた経験から言うと、感電やショート、誤接続といったトラブルの多くは、ちょっとした思い込みや確認不足が原因です。
この記事では、DIYでありがちな電気配線ミスをいくつか取り上げながら、それぞれの原因と具体的な回避法を紹介します。
作業の前に一度立ち止まって確認しておくことで、失敗を防ぎ、安全でスムーズな作業ができるようになります。
よくある失敗①:電源を切り忘れて作業する
DIYで最も多い、そして最も危険なのが「電源を切らずに作業してしまう」ことです。
ブレーカーを落とす前に配線を触ってしまい、感電するという事故は意外と多く、特に初心者ほどこのミスをしやすい傾向があります。
作業前には必ずブレーカーを落とし、検電器で通電していないことを確認しましょう。
また、作業中に家族が誤って電源を入れてしまうこともあるため、ブレーカーには「作業中・電源入れない」といったメモを貼っておくと確実です。
このあたりの基本は、初めての接続作業で絶対覚えるべき安全ルール にも詳しくまとめています。安全の第一歩は「確認」です。
よくある失敗②:極性を間違えて接続する
スイッチやコンセントの極性(+と-、もしくは非接地側と接地側)を誤って接続してしまうケースも非常に多いです。
見た目では問題なく見えるものの、スイッチを切っても通電している状態になったり、機器が誤作動したりすることがあります。
電線の色(黒=電源、白=接地、緑=アース)を覚えること、そしてテスターで確認することを怠らないようにしましょう。
特に古い住宅では、配線の色が異なることもあるため、**「色だけで判断しない」**ことが大切です。
よくある失敗③:ケーブルを無理に曲げて断線させる
狭い場所で作業する際、配線を無理に押し込んでしまうことがあります。
しかしVVFケーブルなどは意外と固く、急角度で曲げると内部の銅線が傷ついたり、折れたりすることがあります。
こうした断線は、見た目ではわかりにくく、トラブルの原因を特定しにくいため非常に厄介です。
配線は曲げ半径をゆるく保つことを意識しましょう。目安としてはケーブルの太さの4倍程度が安全です。
よくある失敗④:絶縁処理を怠ってショートさせる
導線を接続したあと、絶縁テープの巻き方が甘くてショートする例も多いです。
しっかり巻けていないと、導線同士が触れて火花が出たり、最悪の場合発火したりします。
絶縁テープを巻く際は、1/3程度重ねながら二重三重に巻くのが基本です。
また、心配な場合は絶縁キャップを併用するとさらに安全です。
このような作業上の確認を習慣づける方法は、初心者必見!電気工事士の実技で忘れがちな安全確認を習慣化する方法 にも詳しく紹介しています。
よくある失敗⑤:適切な電線や部材を選べていない
屋内で使うVVFケーブルを屋外に使用したり、定格電流に合わないコンセントを取り付けたりするのも初心者にありがちなミスです。
材料をケチって「とりあえずこれでいいだろう」と妥協するのは非常に危険です。
環境に適した材料を使うことは、安全性だけでなく耐久性にも関わります。
資格者としては、最低でもメーカーの仕様書や取扱説明書に目を通し、「正しい部材を使う」という意識を持つことを強くおすすめします。
よくある失敗⑥:接続部のネジを締めすぎる/緩めすぎる
ネジの締め具合もミスの原因になります。
緩すぎると接触不良で発熱し、締めすぎると端子が変形して断線しやすくなります。
電気工事士の試験では「確実に、かつ適正な力で締める」ことが重視されます。
特にプラグや器具の端子台では、締め加減を均一に保つことが重要です。
こうした作業のコツは、資格試験の練習で体得する部分が多いですが、DIYでも同じ意識を持って作業することが大切です。
よくある失敗⑦:確認を怠って再通電してしまう
作業が終わったあと、「これで大丈夫だろう」と確認を省いて電源を入れてしまうミスも多いです。
結果としてショート、火花、または機器の故障につながるケースがあります。
電気工事士としての基本は、作業後の検電・導通チェックです。
テスターで問題がないことを確認してからブレーカーを戻しましょう。
こうした安全意識を持つことで、DIYでもプロと同じレベルの安全管理が可能になります。
失敗を防ぐための意識と習慣
DIYでは「自己流」で作業を進めがちですが、それこそが最も危険な要素です。
資格者でも、毎回チェックリストを使って確認を行っています。
例えば、
- 電源を落としたか
- 接続方向は正しいか
- 絶縁処理は十分か
- 検電器で確認したか
このように工程を一つずつ確認するだけで、失敗のリスクは大幅に減ります。
また、失敗をゼロに近づけたい人は、失敗ゼロを目指す!電気工事士2種で初心者が陥りやすいミスと回避法を徹底解説 も参考になります。
まとめ
DIYでの電気配線は、思った以上に注意すべき点が多く、油断すると感電や発火といった事故につながります。
しかし、正しい知識と確認手順を守れば、資格者でなくても安全に作業できます。
この記事で紹介したような「ありがちなミス」をあらかじめ知っておくだけでも、作業の安全性は格段に向上します。
焦らず確認を重ね、確実な手順で作業を進めていきましょう。



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