電気工事士の筆記試験では、暗記よりも「理解」が求められる問題が多く出題されます。特に、電気の基礎法則はすべての計算問題の土台になる部分です。
ここをあやふやにしたまま勉強を進めてしまうと、どんなに過去問を解いても点数が安定しません。
この記事では、第二種電気工事士の筆記試験で絶対に押さえておきたい基礎法則を、初心者でもわかるように整理します。
オームの法則 ― すべての電気計算の出発点
筆記試験でまず問われるのが、オームの法則です。
公式はシンプルですが、使い方を間違えると全体の計算が崩れてしまいます。
電圧(V)= 電流(I)× 抵抗(R)
覚え方は「V=IR(ブイ・イ・アール)」。
もし電圧が12Vで抵抗が6Ωなら、電流は 12 ÷ 6 = 2A です。
試験では、単位換算(mA⇔Aなど)を絡めてひっかけてくるケースも多いので注意が必要です。
また、電力の計算に派生していくため、電力=電圧×電流(P=VI) も必ずセットで覚えましょう。
ジュールの法則 ― 電熱器具の問題に直結
電気が熱に変わる量を表すのがジュールの法則です。
公式は次のとおりです。
熱量(Q)= 電力(P)× 時間(t)
この法則は、電気ストーブや電気ポットなど「電熱機器の消費電力量」を問う問題でよく出題されます。
たとえば1000Wのヒーターを2時間使うと、消費電力量は1000×2=2000Wh(=2kWh)です。
キルヒホッフの法則 ― 回路問題の理解を深めるカギ
少し難しそうに感じますが、実は考え方は単純です。
キルヒホッフの法則には2つあります。
- 電流の法則(KCL):回路の分岐点では、入る電流の合計=出る電流の合計
- 電圧の法則(KVL):回路を一周したとき、電圧の上がりと下がりの合計は0になる
特に、並列回路や直列回路の合成抵抗を求める際にこの考え方が必要です。
「回路の流れをイメージできるかどうか」で、問題の理解度が大きく変わります。
電力量と電力料金 ― 実生活に結びつく出題ポイント
試験では「実際の生活と結びつく電気知識」も頻出です。
その代表が電力量と電力料金の計算です。
電力量(Wh)は「電力 × 使用時間」で求めます。
たとえば、500Wの照明を1日5時間使えば 500×5=2500Wh(=2.5kWh)。
これに電力会社の単価(例:1kWh=30円)をかければ、料金は 2.5×30=75円です。
単純ですが、出題形式によっては単位換算や電力量計の読み取りを組み合わせてくるため、油断は禁物です。
コンデンサとコイル ― 理解しておくと計算が楽になる
電気工事士の筆記試験では、**コンデンサ(C)とコイル(L)**の性質も出題されます。
- コンデンサ:電気をためる(電圧の変化をゆるやかにする)
- コイル:電流の変化を妨げる(電流の流れを維持しようとする)
難しく聞こえますが、イメージとして「コンデンサ=貯金箱、コイル=慣性の塊」と覚えるとわかりやすいです。
筆記試験では、直流回路・交流回路の違いと絡めて出題されることも多いため、基本性質を押さえておきましょう。
直流と交流 ― 仕組みを理解すれば暗記は不要
第二種電気工事士試験では、直流と交流の違いも頻出です。
- 直流(DC):電流の向きが一定。電池など。
- 交流(AC):電流の向きが周期的に変わる。家庭用コンセントなど。
特に交流では「周波数(Hz)」や「波形(正弦波)」の概念が重要です。
西日本60Hz・東日本50Hzといった実生活に関係する内容も出題されるため、単なる暗記ではなく「使われ方」とセットで理解しておくことが大切です。
勉強が進まないときの立て直し方
電気理論は理解に時間がかかるため、モチベーションが下がる時期もあります。
そんなときは、過去問に一度戻って「どの分野でつまずいているか」を明確にしましょう。
特に参考になるのが、「第二種電気工事士 試験勉強・実技での失敗談と成功談まとめ」です。
先輩たちのリアルな体験談を読むことで、自分の勉強法を見直すきっかけになります。
また、暗記が苦手な人は 「筆記試験の暗記法・理解法のコツ」 もおすすめです。
単語帳を作るより、「なぜそうなるのか?」を図解や動画で理解するほうが定着率が高くなります。
そして、継続の鍵は計画性。
「勉強時間のスケジュール例(1か月・3か月・半年プラン)」を参考に、自分のペースを数値化してみると、達成感を感じやすくなります。
まとめ
電気工事士の筆記試験では、複雑に見える問題もすべて基本法則の組み合わせです。
オームの法則を中心に、電力・電力量・キルヒホッフ・ジュールの法則を理解しておけば、応用問題にも対応できます。
焦らず、1つずつ「なぜそうなるのか」を確認しながら進めましょう。
地道な理解の積み重ねこそが、合格への最短ルートです。



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